KN-Q7Aですが 実際に使ってみると、やはり色々問題もあります。
自分なりに改造をしたい部分も有るのですが、シャーシ構造上一度組み立てると
基板の裏側に手を入れるのは大変です。
そこで、とりあえず、基板の上部側からだけで出来る改造を考えました。

この無線機は
送受信の切り替え時にかなりのクリック音(不要輻射)を送信します。

受信から送信時の輻射については、
マイク入力側に送信時8Vが掛かる瞬間に起こる、NE602の2ピンの0.1μのCの充電が主原因と思います。
(後述の、マイクがSWの音を拾っている事も一因だが、マイクを外して送信しても輻射する為)
送信から受信での輻射は、
マイクがSWの音を拾っている様です。
トークSWのカチンと音がしている時に 切り替えリレーが受信に切り替わっていないと思います。
リレーが2段になっていることや、逆起電圧対策ダイオードのフライホイール効果もあって
送受信の切り替えに時間が掛かっている様です。

上記の簡易対策として
1.送信立ち上がり時間を遅らせる。
2.出来るだけ早く送信出力を切る。 この2点を考えました。

上手い具合に
問題のNE602の送信測出力にダイオードSWがあり、受信時8Vでこれをショートさせています。
これを使って対策を行います。
この部分に若干の部品を追加、受信時8Vが切れても(送信状態になっても)
22μの放電によりショートを持続させます。
さらに、このCの充電電源を 受信時8VでなくPTT端子に繋ぎます。
受信時は、常時8V-->リレー経由で電圧をもらい、送信時はPTTSWで0Vとなります。
これにより従来のリレーより高速度で送信出力を押さえられます。
イメージ 3
左画像に追加した22μの電解コンと47K抵抗が見えます。
既存の1.5K抵抗の足をカットし空中配線しています。
アース側はPCBの表面をカッターやマイナスドライバで削って半田付けしています。
青い線はDを通してPTT端子に接続します。

結果は受信から送信は実用上問題ないレベルまで押さえられました。
送信から受信はかなり低減されましたが、残念ながら、まだ気になる程度の輻射が残りました。

次はLED送信インジケーターです。これも是非ほしい物だと思います。
イメージ 1
回路は倍圧検波+TRのごく普通の物です。
ほんの一寸の工夫は カップリングCをやめてリード線による結合とした事です。
これにより、LEDの輝き具合の調整が、非常に簡単に出来ます。
部品は、Mコネクタの周りに 空中配線で取り付けます。
パネルはPCBで出来ていますので カッターで黒色塗料を削り、パスコンを端子台代わりに使いました。
写真のリレーの上部に渡っている黄色のリード線が結合用のリードです。
これだけ離しても充分反応します。動かない様にリレーの上に接着しています。
1K抵抗は既存のリレーの逆起電力防止Dのリードに空中配線します。
部品配置は上部カバーの厚みを考えてください。これがぎりぎりの位置です。


イメージ 2LEDの取り付けは前面パネルPCBに3.2mmの開口を開け
PCB塗料を削りカソードを最短点で半田付け固定しました。







以上2点、どちらも簡単に改造できますので、一度お試し下さい。
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